2025.06.24
大相撲<弓取り式>
大相撲本場所では、各日の結びの取り組み終了後に弓取り式が行われます。弓取り式とは、結びの一番の勝者に代わって幕下以下の力士が弓を受け取り勝利の舞を行う、言わば儀式で、基本的には大相撲最高位である横綱の所属する部屋の訓練を受けた力士が担います。
ここ数年は照ノ富士の一人横綱時代でしたが、その間は所属する伊勢ケ浜部屋の聡ノ富士がその大役を務めることが多く、連日見事な妙技を披露してくれました。特に弓を片手で頭上に掲げ、高速で回転させる技は天下一品でした。
また、弓取り式ではごく稀に弓を落としてしまうことがあります。その際は、手ではなく足をうまく使って拾う所作が見られます。(相撲は土俵に手が付くと負けになることから、足で拾うようになったそうです。)結びの取り組みが終わるやいなや、そそくさと退席する観客もいますが、多くの相撲ファンが弓取り式を楽しみ、弓を背に四股を踏む際は「よいしょ」の掛け声をかけるのがお決まりともなっています。横綱照ノ富士が今年の1月場所で引退となり、48歳の聡ノ富士も「弓取り式史上最多回数」の栄誉とともに先日惜しまれながら引退をしました。
新横綱大の里の誕生、白鵬の退職など話題が豊富な相撲界。名古屋場所は7月13日より新装IGアリーナで開催されます。残念ながらチケットは完売(満員御礼)ということですので、テレビやネット中継で楽しみましょう。
放送時間の関係もあり、NHKの大相撲中継ではあまり見られないかもしれませんが、
弓取り式にもご注目ください。