2010.12.17

You can hear pin drop

20101217タイトルは、1986年にアメリカの通信会社Sprint(スプリント
)がそれまでBell (現AT&T)の独占であった長距離通信に光ファイバーを導入して格安の長距離通話を開始した当時に放送していたコマーシャルのキャッチコピーです。直訳ですと「針が落ちた音が聞こえます」ですが、それほど通話の品質の違いを強調して、安くて品質のよい通話を提供しているイメージが伝わる素晴らしいコピーでした。

そのスプリント社も他の通信会社と同様に90年代の終わりには経営危機に陥ったのですが、現在は携帯電話で成長を続け成功し、NASCAR(全米自動車競争協会が統括するストックカーレース)のスポンサーを今やっています。

さてこの写真、iPhoneをお使いの方は見慣れている電話のアプリケーションを立ち上げたところですが、よく見ると時間表示の下にViber(バイパー)と小さなロゴが見えます。これは最近ヨーロッパを中心に広がっている、Skype(スカイプ)のような無料IP電話のアプリです。

海外にいる家族との電話連絡には今までSkypeや、同様なIP通信を使っていたのですが、このViberは音質が素晴らしいです。普段使っている電話に比べても、すぐ耳元で人がつぶやいているように錯覚する程品質がよいのです。手元で動かした紙の音なども完璧に相手に伝わります。これで通話料は無料(3Gアクセスの場合は国内の標準データ通信料はかかりますが)!!

まさに“You can hear pin drop”です。

以前私が働いていたイギリスの電話会社の研究員が20年も前に、「近い将来、長距離通話はタダになる」と言ってたのを思い出しましたが、本当に実現するとは、、、

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