2023.04.25

Abraham Wald

先日投稿した水星逆行に関して沢山コメントを頂きました。 

地球が動いている事が感じられないように、絶対に天体からのパワーがあるはずだ、、、と言う方から、常に変化の起きている世界で、原因を水星逆行に特定するのはあり得ない、、までのご意見でした。

そんな中で、データとそれをアナライズする解釈のしかたで大きな違いがある事を第二次世界大戦中に実際にあった話を引用してくれた方がいらっしゃいました。

当時のアメリカ海軍の航空機の帰還率はかなり低く、失われた機材だけでなく優秀なパイロットを失う事に対しての対応が最優先で検討されていたそうです。

そんな中で、無事生還した機材を調べて、被弾している箇所をリストアップ、、当時の海軍のトップはこのような部分を強化すれば良いとの結論になったそうです。

それに対して異論を出したのが首記にある当時コロンビア大学で研究していたユダヤ系ハンガリア人の数学者Abraham Wald氏で、、生還している機材はダメージを受けても平気な部分に被弾しており、墜落した理由とは関係なく強化をするのは意味がない、、との意見が正式に取り入れられたんだそうです。

確かに、このように被弾した箇所を強化すれば良いと言うのはアナリストの考えとしては正しいかもしれませんが、実際に撃墜させられた理由には紐つけられないですね。

エイブラハム氏の意見から被弾していない箇所(特に乗員のいるコクピット周辺)の防弾処理をする事で帰還率が大幅に改善されたんだそうです。

今回の水星逆行など、市場の大きな動きやその時期に発生した大事件など、、紐つけたい気持ちは良くわかりますし、多くの人が信じて少しの変化に飛びついてしまう事は注意する必要はあるものの、データをアナライズする場合の注意点をですね。

私も良く成功した事例を参考にして行動したりビジネスモデルを参考にする事が多いですが、それよりも失敗事例を良く見る必要性を再認識させられました。

この図は”生還した”機材の被弾箇所の一例です。。確かにコクピット部分は無傷ですよね、、

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