英語でCrow’s Nestとは帆船などのマストの上にある見張り台のことですが、建築物にもその名を残しています。

1800年代の後半に建設され、現在オーガスタナショナルゴルフクラブのクラブハウスとして使われている建物の最上部にもCrow’s Nestがあり、外から撮影された写真を見ると天窓のようにも見えます。もともと果樹園の領主の家でしたが、そこで働いていた奴隷を監視するために使われてそうです。

現在クラブハウスとして使われている最上階のこのCrow’s Nestですが、下の写真でわかるように簡単な宿泊施設に改装されております。実にシンプルでベッドルームも天井がなく、パティションのような仕切りで部屋を分けているだけです。

このCrow’s Nest はメンバーの宿泊にも使われたりするそうですが、トーナメント期間中はアマチュアの選手のために使われます。全米アマチュアチャンピオンなど出場資格を得た選手達はここで宿泊することができます。アマチュア選手だけに与えられる素晴らしい施設ですが、今までニクラウス、タイガー、ミケルソンなど歴代のアマチュアチャンピオン達もこのベッドで宿泊しました。

タイガーはアマチュアで出場した際にここに泊まっていたそうですが、夜中にすぐ下のフロアーにあるチャンピオンズロッカールームに忍び込んでスナックを食べていたとか、、

今年は松山英樹選手も日本人アマチュアとして初めてマスターズに参加しますが、このベッドの寝心地を試してもらいたいです。アマチュアプレーヤーにだけ与えられる特権。私はニクラウスたちも使った部屋にいるだけで感激しました。